阪神・淡路大震災から25年の節目を迎えるにあたり、消防、警察、自衛隊などの災害応急活動要員による実戦的なデモンストレーションや、防災体験・防災学習等を実施し、全県広域防災拠点である兵庫県立広域防災センターの効率的な活動を促進するとともに、県民の防災意識の向上に資する。
⑴日時 | 令和元年10月27日(日)10:00~14:00 ※「ふれあいフェスティバルin北播磨」と同時開催 |
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⑵場所 | 兵庫県立広域防災センター(三木市志染町御坂1-19) |
⑶主催者 | 兵庫県広域防災センター実戦デモ実行委員会 (兵庫県立広域防災センター、(公財)兵庫県園芸・公園協会、兵庫県下消防長会) |
⑷参加人数 | 7,500名
(内訳)
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開会式では、主催者を代表して早金防災監が開会挨拶を行い、阪神・淡路大震災から25年を契機とした開催意義を説明し、「備えに対する意識を高めてほしい」と訴えた。続いて来賓の仲田三木市長は「防災の実践に役立つことを」、地元選出の村岡県議会議員は「震災の記憶を共有していただきたい」と呼びかけた。
開会式に引き続き行われた兵庫県警察音楽隊のドリル演奏では、スピーディーでキビキビした基本動作から隊形変換やフラッグバトン演技など、華やかで楽しい演奏が披露された。
車両実走デモでは、実動部隊で活躍している特殊な車両の機能や装備内容、災害時の活動内容等が紹介された。各部隊等からの参加車両は以下のとおり。
・兵庫県 | 2台 | (ひょうご災害緊急支援隊(2台)) |
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・自衛隊 | 5台 | (82式指揮通信車、偵察用オートバイ、中型トラック、大型トラック、救急車) |
・警 察 | 4台 | (大型輸送車・ウニモグ(機動隊)、 白バイ・パトカー(三木警察署)) |
・消 防 | 5台 | (高所活動車(加古川市消防本部)、 救助工作車(北はりま消防本部)、 高規格救急車(明石市消防局)、 10t水槽車(小野市消防本部)、 ポンプ自動車(三木市消防団)) |
計 | 16台 |
明石市消防局谷澤警防課長の号令の下、
東播ブロック各消防本部の救助隊員による救助訓練を実施した。
木造2階建て一般住宅から出火し延焼拡大中、2階ベランダに逃げ遅れた男性
がいるとの近隣住民から緊急通報があったとの想定の下、消防車両が出動し、指揮所
の設置、消防隊による消火活動、救助隊による逃げ遅れた負傷者の救出及び搬送訓
練を実施した。
火災防ぎょの万全を期すことを目的とし、消防用資機材の取扱い及び操作を基本に、安全確保とともに迅速確実に行うことが求められる小型ポンプ操法において、指揮者以下5名で、指揮者の号令から約45秒で放水体制を整え、前方の標的を落とす訓練が披露された。
列車と普通乗用車との衝突事故が発生し、乗用車内に人が閉じ込められ身動きができないという想定の下、狭隘閉鎖空間から救助隊と救急隊との連携した救出訓練を実施。訓練では、実際の普通乗用車のドアを油圧切断機で切断して要救助者を救出し、ドクターカーで駆けつけた医師と看護師が事故現場で治療を開始し、処置終了後に救急車内に搬入した。
姫路市内に駐屯している第3特科隊の隊員10名による野外炊事車2台を活用した炊出訓練を実施し、600食のカレーライスを配布した。なお、現在開催中のひょうご防災リーダー講座の受講者から35名がボランティアで配膳を行った。
北グラウンドでは、上記の各種訓練のほか、防災体験・防災学習に関する以下のプログラムを実施した。
起震車、煙避難体験施設を使った体験学習
水消火器を使った消火体験学習
三木市消防団が所有する水の吸い上げ放水が同時にできる「手引き腕用ポンプ」を使った放水体験
(明治32年 美嚢郡志染村消防第5部に配備)
防災関係団体による活動紹介、防災体験学習等
瓦礫訓練施設において、兵庫県から地震による災害派遣の要請を受け、倒壊した建物から負傷者を捜索するという想定で訓練を実施した。 自衛隊員を中型トラックにより災害現場へ派遣し、発見した瓦礫内に埋もれている負傷者を救助し、自衛隊救急車により救護所へ搬送した。
瓦礫訓練施設において、近年多発する局地的な集中豪雨などにより河川が氾濫した際や、道路が寸断され孤立した集落からの人命救助を目的とし、ロープを展張しエレベーターシステムにより取り残された要救助者を救助する中州救助訓練を実施した。
消防、警察、自衛隊による災害拠点を模した宿営訓練・特殊車両の展示等が行われた。車両展示については、安全員を配置し、写真撮影等に応じるとともに、消防の高所活動車への実車体験を実施した。併せて、消防・警察の活動紹介展示、ミニ制服試着等を行った。
ヘリポートを被災地と想定し、被災地で自衛隊員が要救助者を発見したが車両が進入できないため、地上部隊からの要請により、自力歩行ができない要救助者をヘリコプターで救護所へ空輸搬送する訓練を実施した。
緊急支援物資を陸路で搬送することが困難な被災地へ、ヘリコプターで空路搬送する訓練を実施した。
緊陸上自衛隊が所有するヘリコプターをヘリポートで展示
陸上競技場下スタンドを活用した備蓄倉庫を一般公開
会場内に5か所のスタンプラリーのポイントブースを設置し、全ポイント通過者に記念品を謹呈した。(約2,000名)
なお、ポイントブースの運営には、関西国際大学の学生17名がボランティアで参画